首すじ、首のつけ根から肩または背中にかけて張った・凝った・痛いなどの症状が出現します。さらに、症状が強くなると後頭部を中心とした頭痛や吐き気を伴うことがあります。肩こりに関係する筋肉はいろいろありますが、首の後ろから肩・背中にかけて張っている僧帽筋という幅広い筋肉がその中心になります。
原因としては、首や背中が緊張するような姿勢での作業、姿勢の良くない人(猫背、前かがみ)、運動不足、精神的なストレス、なで肩、連続して長時間同じ姿勢をとること、ショルダーバック、冷やしすぎ(クーラー)などがあげられます。レントゲン撮影してみると、頚椎の形がもともと悪かったり、加齢的な変形が強かったりと原因がはっきりすることもあります。その他にも、頚椎・頚髄疾患、胸郭出口症候群、肩関節疾患などのひとつの症状として肩こりを生じることもありますので、詳しい検査が必要です。
肩こりは予防が大切です。同じ姿勢を長く続けない。適度な運動や体操をする。肩を温めて筋肉の血行を良くし疲労をとる。入浴し身体を温め、リラックスするなど日常生活での工夫が必要です。
治療としては、リハビリテーション(低周波、温めたり軽くマッサージをして筋肉を和らげたり、牽引療法など)、薬物療法(消炎鎮痛剤、筋緊張緩和剤、塗布や塗り薬、局所注射など)を行います。明らかな原因がある時には、その治療が必要であり、上肢に痛み・しびれ・筋力低下がある場合には手術を勧めることもあります。
肩こりに対する原因は様々です。肩こりのひどい場合には、早めに整形外科医の診察を受けて、相談してみてください。